コラム

テレアポのアポ率は、100件では判断できない——リスト別の目安と、判断に必要な架電数

2026年10月2日

テレアポのアポ率は、100件では判断できない——リスト別の目安と、判断に必要な架電数

テレアポを外注するとき、最初にこう決めることがよくあります。

「まず100社かけてみて、感触を見てから続けるか決めましょう」

区切りを置くこと自体は正しい判断です。ただ、100社かけてアポが0件だったとき、それは「このリストとトークでは取れない」という意味なのでしょうか。テレアポのアポ率(成功率)は何%が普通なのか、という問いも同じところにつながります。

「テレアポは100件で1件取れれば良いほう」とよく言われます。それなら、100件で0件は普通に起こりうるはずです。どのくらいの頻度で起こるのかを、支援先13プロジェクトの架電記録で確かめました。


この記事でわかること:

  • テレアポのアポ率の計算の仕方と、リスト別の目安

  • テレアポ100件で、アポが0件になるのはどのくらい珍しいことなのか

  • 最初のアポが出るまでに、実際には何件かかっているのか

  • 100件の時点で、アポの数の代わりに何を見ればいいのか

  • 契約の前に、どこで一度止めて判断するかを決めておく方法


結論:アポ率はリストで数倍変わり、100件では判断できない

先に結論を書きます。

テレアポのアポ率は、かけるリストの種類と会社の規模で数倍変わります。他社の平均と比べても、自社の合格ラインは決まりません。

アポがきちんと出ているプロジェクトだけを選んで、架電をちょうど100件ずつに区切りました。すると、100件の区切りの46%はアポが0件でした。ほぼ2回に1回です。

区切りを大きくすると、アポ0件の確率は下がっていきます。200件で25%、300件で15%、500件で6%、1,000件で1%でした。

つまり、100件でアポ0件だったという事実だけでは、そのプロジェクトが「取れない」のか「たまたま0件だった」のかを区別できません。

だから、アポの数で続けるかどうかを決めるのは300〜500件まで待つ。そのかわり100件の時点では、担当者と話せているか、どう断られているかといった中身を見て、リストとトークを直す。これが私たちの結論です。

アポ率の計算の仕方:社数で割るか、架電数で割るか

アポ率は、アポの数を分母で割った値です。分母の取り方が2つあります。

アポ率 = アポの数 ÷ 分母(かけた社数、または架電した件数)

  • 社数で割る:かけた会社の数を分母にします。1社に3回かけても分母は1です。リストの良し悪しを比べるときに使います

  • 架電数で割る:かけた回数を分母にします。1社に3回かけたら分母は3です。日々の稼働を管理するときに使います

同じ会社に何度かかけ直すのが普通なので、架電数で割ると数字は小さく出ます。社内で使っている数字や、外注先のレポートの数字がどちらで割ったものかを、比べる前に確かめてください。分母の違いはテレアポの受付突破のコツと受付突破率の測り方でも書いています。

リスト別のアポ率の目安

私たちの支援先の実測では、社数で割ったアポ率はリストによって数倍違いました。

  • リストの種類:同じ商材・同じ架電チームが3種類のリストに並行してかけたとき、初回架電の時点で、新規リスト1.7%・展示会などで過去に接点を持ったリスト12.0%・過去に問い合わせのあったリスト1.3%

  • 会社の規模:代表番号のリストで、従業員300〜999名 1.5%、1000〜2999名 0.9%、3000名以上 0.5%

  • 番号の種類:同じ規模帯でも、部署の直通番号つきのリストは代表番号だけのリストより高く、300〜999名の会社で 4.6% と 1.5%

接点のあるリストかどうか、会社の規模、直通番号かどうかで、これだけ動きます。全体の平均を1つ出しても、自社のリストがどれに近いかで意味が変わるため、私たちは全体の平均アポ率を目安として出していません。

かける会社の規模で何が変わるかは企業規模でアポの「落ちる場所」が変わる記事に詳しく書いています。

そのうえで、アポ率を判断するには、どれくらいの件数が要るのかを見ていきます。

実測1:アポが出るプロジェクトでも、100件の46%はアポ0件

使ったのは支援先13プロジェクトの稼働シートです。コールスタッフが日ごとに架電数とアポを記録しているもので、期間は2025年5月から2026年10月まで、合計2,663人日・約28.3万件の架電です。

対象にしたのは、期間中にアポが10件以上出ているプロジェクトだけです。「最終的にはアポが取れたプロジェクトでも、短く区切るとどう見えるか」を調べるためです。

テレアポ100件でアポが何件取れるかを支援先13プロジェクトで調べた横棒グラフ。アポが出るプロジェクトでも、架電100件の区切りでアポ0件になる確率は46%、200件で25%、300件で15%、500件で6%、1,000件で1%だった

架電をちょうど何件ずつに区切ったとき、その区切りのアポが0件になる確率です。

  • 100件:46%

  • 200件:25%

  • 300件:15%

  • 500件:6%

  • 1,000件:1%

100件では、アポが出るプロジェクトでもほぼ半分の区切りが0件です。100件のアポ0件は、うまくいっているプロジェクトでも普通に起きることでした。

500件まで広げると6%まで下がります。500件かけてアポが0件なら、たまたまとは考えにくく、何かを直す必要があると判断してよい水準です。

プロジェクトによって、100件の見え方はさらに違う

この46%は13プロジェクトをならした数字です。プロジェクトごとに見ると、100件でアポ0件になる確率は17%から86%まで開きました。

86%のプロジェクトも、最終的にはアポが出ています。もともとアポとアポの間隔が長いプロジェクトでは、100件の中に1件も入らないほうが普通になります。こうしたプロジェクトでは、100件で判断すること自体がほぼ不可能です。

一方、500件の区切りでは13件中12件が0〜18%に収まりました。区切りを大きくすると、プロジェクトの違いによるぶれも小さくなります。

数字の作り方

判断の区切りを扱う記事なので、こちらの数え方も書いておきます。

プロジェクトごとに日々の架電を日付順に並べ、累計が一定の件数に達するごとに区切りました。1日の途中では区切れないため、区切りの中からちょうど100件(または200件・300件…)を取り出したときにアポが0件になる確率を計算し、全区切りで平均しています。

架電数が最も多いプロジェクトを除いて数え直しても、形は変わりませんでした。

実測2:最初のアポまでは、中央値で約380件かかった

もうひとつ、立ち上がりから最初のアポが出るまでに何件かかったかも見ておきます。13件のうち、立ち上がりの日が分かる10プロジェクトが対象です。

テレアポで最初のアポが出るまでの架電数を支援先10プロジェクトで示した横棒グラフ。最初のアポまでは中央値で約380件、最短37件、最長941件かかった。最初の100件でアポ0件だったのは10件中8件、300件では4件、500件では1件で、8件ともその後アポが出ている
  • 最初のアポまでの架電数:中央値で約380件(最短37件・最長941件)

  • 最初の100件でアポ0件だったプロジェクト:10件中8件

  • 最初の300件でアポ0件だったプロジェクト:10件中4件

  • 最初の500件でアポ0件だったプロジェクト:10件中1件

最初の100件でアポが0件だった8件は、すべてその後アポが出ています。もし「100件でアポ0件なら撤退」と決めていたら、10件中8件のプロジェクトを、アポが出る前に止めていたことになります。

立ち上がりの時期は、トークもリストもまだ調整中です。最初の100件は、アポを取る期間というより、何を直せばいいかを見つける期間と考えたほうが実態に合います。

立ち上がり1〜3か月目の伸び方は、営業代行は初月の数字で判断できるのかの記事で月単位に比べています。

「100社」は何件の架電か

ここで、「100社」と「100件」の違いにも触れておきます。

不在や担当者の外出で、同じ会社に何度かかけ直すのが普通です。私たちが集計した支援先3プロジェクトでは、1社あたりの架電は平均2.16回でした。100社にひととおりかけ終えるころには、延べで200件を超えていることになります。

逆に、「100社にかけた」と言いながら、実際は1回目の電話しか終わっていないこともあります。この場合は延べ100件で、先ほどの46%の水準です。

区切りを決めるときは、「何社」ではなく「延べ何件」かで決めておくと、あとで数字の見方が食い違いません。レポートの件数が何を数えた数字なのかは、「今月3,000コール」は何社にかけた数字なのかの記事に詳しく書いています。

延べ100件が何日分の架電になるかは、1日・1時間に何件かけるかで変わります。1日・1時間あたりの架電件数の目安はテレアポは1日何件かければいいのかにまとめています。

100件の時点では、アポの数ではなく中身を見る

では、100件の時点では何を見ればいいのか。私たちが最初の区切りで確認していることを、順番に書きます。

テレアポ100件の時点で見るものと見ないものを比較した図。アポの数だけで判断すると取れるプロジェクトも止めてしまい、何を直せばいいか分からない。中身を見ると、担当者と話せているか、断り理由、リストの当たり外れから、次の区切りまでに直す場所を決められる

1. 担当者と話せた件数

アポの前段にあるのが、決裁に関わる担当者と話せたかどうかです。100件でアポが0件でも、担当者と話せた件数が出ていれば、リストの宛先は合っています。

逆に、担当者と話せた件数自体がほとんど無いなら、原因はトークより先にあります。受付で止まっているのか、不在が多いのか。直す場所はリストや架電の時間帯です。

2. 断られた理由

担当者と話せているのにアポにならないなら、断られた理由を見ます。「今は検討していない」「別の部署の担当」「似たサービスを使っている」。言われた言葉のまま記録されていれば、トークのどこを直すかが決められます。

100件の区切りで手に入るいちばん価値のあるものは、アポではなくこの記録です。

3. リストの当たり外れ

最後に、業種や企業規模ごとの反応を見ます。100件では偏りが大きいので、ここで結論は出しません。ただ、明らかに対象外の企業が混ざっていないか、担当部署がそもそも無い企業ばかりになっていないかは、この時点で分かります。

100件を終えてアポが0件で、続けるべきか迷っている段階でしたら、今のリストと記録を見ながらのご相談もお受けしています。

契約の前に、区切りと決め方を決めておく

区切りは、始めてから決めると揉めます。アポが出ないと焦って早く止めたくなり、逆に勢いがあると区切りを飛ばして進めてしまうからです。契約の前に、次の3つを決めておくのが確実です。

テレアポを外注するときに契約前に決める区切りの例。100件で担当者との会話と断り理由を確認してリストとトークを直す。300件でアポの出方を見て方向を修正する。500件でアポ0件なら前提から見直し、続けるかを判断する
  • 区切りの件数:「100社」ではなく延べの架電件数で決める。私たちの実測では、100件・300件・500件が目安になります

  • 区切りで見るもの:100件では担当者と話せた件数と断り理由、300件ではアポの出方、500件で続けるかどうか

  • 区切りで誰が何を決めるか:リストやトークを直す判断を代行側に任せるのか、毎回協議するのか

特に3つ目が決まっていないと、区切りに来ても「一度相談しましょう」で時間が過ぎ、直さないまま次の区切りに進んでしまいます。区切りは止まるための場所ではなく、直すための場所です。

区切りごとの見直しを含めた進め方は、サービス概要にまとめています。

このデータで、私たちが言わないことにしたこと

集計してみて、あえて書かないと決めたことが2つあります。

1つは、「100件で何件取れれば合格」という基準と、全体の平均アポ率です。アポの出やすさは商材とリストで大きく違い、同じ100件でも0件になりやすいプロジェクトとなりにくいプロジェクトがあります。他社の平均を自社の合格ラインに置くと、判断を誤ります。

もう1つは、「500件まで続ければアポは出る」という言い方です。今回のデータは、最終的にアポが出たプロジェクトだけを選んでいます。

500件でアポ0件の確率が6%というのは、うまくいくプロジェクトでも6%は0件になる、という意味です。500件でアポ0件なら、たまたまではなく前提を見直すべき状態だと考えてください。

よくある質問

Q. テレアポのアポ率の平均はどれくらいですか

リストによって数倍変わるため、全体の平均は目安になりません。当社の支援先の実測(社数で割った値)では、同じ商材でも新規リスト1.7%、展示会などで過去に接点を持ったリスト12.0%、過去に問い合わせのあったリスト1.3%でした。自社のリストがどれに近いかで比べてください。

Q. テレアポは100件でアポが何件取れれば普通ですか

商材とリストによって大きく違うため、一律の基準はありません。当社の支援先13プロジェクトでは、最終的にアポが出ているプロジェクトでも、100件の区切りの46%はアポ0件でした。100件では「何件取れたか」で判断できるほどの差が出ません。

Q. 100件かけてアポ0件なら、撤退を考えるべきですか

100件の時点での撤退はおすすめしません。当社の実測では、立ち上がりの最初の100件でアポ0件だった8プロジェクトが、すべてその後アポを獲得しています。まず担当者と話せているか、どう断られているかを確認してください。

Q. 何件かければ、続けるかどうかを判断できますか

当社の実測では、アポが出るプロジェクトでも300件では15%、500件では6%がアポ0件でした。アポの数で判断するなら300〜500件が目安です。500件でアポ0件なら、リスト・トーク・商材の伝え方の前提から見直す段階です。

Q. 「100社」と「100件」は同じですか

同じではありません。同じ会社に何度かかけ直すのが普通で、当社の支援先3プロジェクトでは1社あたり平均2.16回でした。区切りは延べの架電件数で決めておくと、レポートの読み方が食い違いません。

Q. テスト架電の区切りは、誰が決めるべきですか

発注側と代行側が契約の前に一緒に決めるのが確実です。区切りの件数に加えて、区切りで何を見るか、リストやトークを直す判断をどちらがするかまで決めておくと、区切りが「止まる場所」ではなく「直す場所」になります。


記事のまとめ

  • アポ率はリストで数倍変わる(社数で割った値で、新規リスト1.7%・展示会などで過去に接点を持ったリスト12.0%・過去に問い合わせのあったリスト1.3%)。全体の平均では判断できない

  • アポが出るプロジェクトでも、100件の区切りの46%はアポ0件だった(支援先13プロジェクト・約28.3万件の架電)

  • アポ0件の確率は200件で25%、300件で15%、500件で6%、1,000件で1%と下がる

  • 最初のアポまでは中央値で約380件。最初の100件でアポ0件だった8プロジェクトは、すべてその後アポが出た

  • 「100社」は延べで200件を超えることが多い。区切りは延べの架電件数で決める

  • 100件の時点ではアポの数ではなく、担当者との会話・断り理由・リストの当たり外れを見る。続けるかどうかは300〜500件で判断する

100件でアポ0件は、撤退の根拠にならない——これがこの記事の結論です。次にやることは、今の契約やテストの取り決めに、区切りの件数と、そこで何を見るかが書かれているかを確かめることになります。

手間がかかるのはその先です。担当者と話せた件数や断り理由が記録されていないと、区切りに来ても見るものがなく、結局アポの数だけで判断することになります。記録の取り方から作り直すと、最初の区切りがそのまま過ぎてしまいます。

テスト架電の区切りの決め方や、区切りで見る記録の作り方を相談したい場合は、ページ下部の「お問い合わせ」からご連絡ください。区切りごとの見直しの回し方まであわせてお話しします。


執筆: 株式会社Woltz インサイドセールス支援チーム

株式会社Woltzは、BtoB企業のインサイドセールスを設計から実行まで支援しています。これまでに100社以上の新規開拓を支援し、継続率は99%です。

本記事の数値は、支援先13プロジェクトの稼働記録(2025年5月〜2026年10月・2,663人日・約28.3万件の架電)を集計した実測値です。社名・業界・商材は伏せています。支援の進め方はサービス概要とサービス紹介資料をご覧ください。

関連記事:1日・1時間あたりの架電件数の目安はテレアポは1日何件かければいいのかで書いています。

立ち上がりの月ごとの伸び方は営業代行は初月の数字で判断できるのかにあります。

業界ごとの進め方は、介護・福祉業界向け・SaaS・IT企業向け・人材サービス向けの営業代行のページにまとめています。

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