コラム

「テレアポは火〜木が狙い目」はまとめすぎ——曜日別の接触率と不在率の実測

2026年9月12日

「テレアポは火〜木が狙い目」はまとめすぎ——曜日別の接触率と不在率の実測

テレアポを何曜日にかけるか。解説記事を読むと、たいていこう書いてあります。

「火曜から木曜が狙い目。月曜の午前と金曜は避ける」

週の初めは会議や予定の整理で忙しく、週末は締めの業務で電話どころではない。理屈として納得しやすく、この前提で架電の予定を組んでいる現場も多いはずです。

ただ、この言い方を曜日別の実測で確かめている記事は、ほとんど見かけません。

私たちは支援先2プロジェクトの架電リストを、架電日の曜日で集計し直しました。架電が1回で終わった企業11,084社、2025年6月から2026年9月までの記録です。出てきたのは、「火〜木」とまとめると見えなくなる差でした。


この記事でわかること:

  • 曜日によって担当者につながる率はどれだけ違うのか(実測)

  • 「火〜木が狙い目」「金曜は避ける」が、実測とどこでずれるのか

  • 曜日の差を生んでいるのは何なのか

  • 自社のデータで「かける曜日」を決める4つの手順


結論:差があるのは「火〜木」と「月・金」の間ではない

先に結論を書きます。

担当者接触率が最も高かったのは火曜の56.8%、最も低かったのは水曜の49.0%で、月曜の49.4%がほぼ並びました。「狙い目」とされる火〜木の中に、最も高い曜日と最も低い曜日が同居しています。

火曜と水曜の差は7.8ポイントです。「火〜木」と一括りにすると、この差は平均の中に消えます。

逆に、「避ける」とされる金曜は55.0%で、火曜に次ぐ2番目でした。火曜との差は1.8ポイントしかありません。

差の中身も分かりました。曜日で大きく動いていたのは、担当者の不在と、呼び出しても誰も出ない電話の割合です。これは断られた結果ではありません。別の曜日にかけ直せば、会話になる余地が残っている先です。

順に実測で示します。

実測1:担当者接触率は火曜56.8%、水曜49.0%

使ったのは支援先2プロジェクトの架電リストです。クライアントも商材も別々で、期間は2025年6月から2026年9月まで。社名・業界・商材は伏せています。

テレアポの曜日別の担当者接触率。狙い目とされる火〜木では火曜56.8%、水曜49.0%、木曜53.3%、避けるとされる月・金では月曜49.4%、金曜55.0%であることを示した横棒グラフ

平日に架電が1回で終わった企業の、曜日別の担当者接触率です。

  • 火曜(2,313社):56.8%

  • 金曜(2,165社):55.0%

  • 木曜(2,658社):53.3%

  • 月曜(2,139社):49.4%

  • 水曜(1,809社):49.0%

担当者接触は「アポ・見込み・担当者からのお断り」の合計です。受付で止まった分や不在は含みません。決裁に近い人と実際に会話が成立した割合です。

火〜木の3曜日で見ると、火曜が5曜日で最も高く、水曜が最も低い。木曜はその間に入ります。3つをまとめて「狙い目」と呼ぶと、同じ週の中にある差を見落とします。

数字の作り方

曜日の比較は、数え方を誤ると簡単に歪みます。どう数えたかを書いておきます。

1つ目は分母です。何度もかけた企業ではなく、架電が1回で終わった企業だけに絞りました。何度もかけている企業ほど、つながりにくい先が多くの曜日に顔を出します。曜日の比較に、企業ごとのつながりにくさが混ざるのを避けるためです。

つながらなかった先の多くはかけ直しに回って分母から抜けるので、接触率は5割前後と高めに出ます。再コールの回数を実測した記事の1回目の接触率16.4%は、1回目にかけた全企業が分母なので、並べて比べることはできません。

2つ目は日付です。架電日が年まで記録されている分だけを使いました。「6/9」のように年が無い記録は、曜日が決まらないためです。

3つ目は重複です。リストを整理する途中でまとめ用のシートが足されると、同じ企業の同じ記録が2回数えられます。社名・架電日・結果がすべて同じ行は、1行として数えています。

実測2:差を生んでいるのは「不在・応答なし」

曜日の差がどこから来るのかを見るために、同じ11,084社のうち、結果が「担当者が不在」か「呼び出し音のみで応答なし」だった割合を曜日別に並べました。

テレアポの曜日別の担当者不在・応答なしの割合。火曜1.5%、水曜11.9%、木曜6.1%、月曜10.5%、金曜4.7%で、水曜と月曜に多く火曜が最も少ないことを示した横棒グラフ
  • 水曜:11.9%

  • 月曜:10.5%

  • 木曜:6.1%

  • 金曜:4.7%

  • 火曜:1.5%

不在・応答なしが多い曜日ほど、接触率が低くなっています。水曜と月曜に多く、火曜で最も少ない並びは、実測1の接触率の並びをほぼ裏返したものです。水曜と火曜では10.4ポイント違います。

月曜に多いのは「週の初めは会議が多い」という通説どおりとも読めます。ただ、水曜が月曜と同じくらい多い理由は、架電の記録からは分かりません。記録にあるのは架電日と結果だけだからです。

言えるのは、これが断られた結果ではないということです。担当者が不在だった先、誰も出なかった先には、会話になる余地がそのまま残っています。

曜日を「捨てる」より「回す」

ここから私たちが取っている打ち手は、水曜や月曜にかけるのをやめることではありません。その曜日に不在・応答なしだった先を、次は別の曜日に回すことです。

同じ先に同じ曜日でかけ直すと、同じ理由で出ない可能性が高いからです。再コールの後半に残る先の多くが、断られた先ではなく「まだ会話が成立していない先」であることは、再コールの回数を集計したときにも見えていました。

実測3:架電量は月曜が最も少ない

もうひとつ、かけている量の偏りも見ておきます。こちらは企業の数ではなく、架電日が年まで記録された架電75,189件の、曜日別の内訳です。

テレアポの曜日別の架電量の内訳。火曜22.3%、水曜18.2%、木曜22.4%、月曜16.5%、金曜20.5%で、月曜が最も少なく木曜と火曜が最も多いことを示した横棒グラフ
  • 木曜:22.4%

  • 火曜:22.3%

  • 金曜:20.5%

  • 水曜:18.2%

  • 月曜:16.5%

月曜は、そもそもかけている量が最も少ない曜日でした。月曜は祝日が多いので、その分も含まれます。すべてが「避けた結果」とは言えませんが、月曜の接触率は低い側だったので、少なくしていること自体は実測と食い違いません。

一方で水曜は、接触率が月曜とほぼ同じなのに、月曜より多くかけています。月曜を特別扱いする根拠は、水曜にもほぼ同じだけあるということです。

ただし、水曜にかけるなという話ではありません。水曜に出なかった先を別の曜日に回す運用なら、水曜の架電はそのまま次につながります。

曜日ごとの接触率と不在率を自社のリストで出してみたいが、記録の形が揃っていない、という段階でしたら、実際の架電リストを見ながらのご相談もお受けしています。

時間帯は、この集計では測れていない

曜日と並んでよく聞かれるのが時間帯です。上位の解説記事でも、午前中の遅い時間や昼休み明けを狙い目とするものが多く見られます。

先に書いておくと、私たちの架電リストには時刻が残っていないので、時間帯の差はこの集計では測れていません。記録されているのは架電日と担当者、結果だけです。

そのため、この記事では時間帯の良し悪しを書きません。代わりに言えるのは、実測2と同じ考え方です。不在・応答なしだった先は、次は別の曜日、別の時間帯に回す。同じ条件でかけ直すと、同じ理由で出ない可能性が高いからです。

自社で時間帯まで測りたいなら、架電日と一緒に時刻を残すところから始めることになります。

自社で「かける曜日」を決める4つの手順

ここまでの数字は、当社の支援先2プロジェクトのものです。業種やリストの性質で形は変わるので、そのまま持ち込まないでください。自社で測るなら、次の順でやります。

自社でテレアポをかける曜日を決める4つの手順。日付は年まで残す、分母をそろえる、接触と不在を並べる、件数が積み上がるのを待つ、を番号付きで示した図

1. 架電日は年まで残す

曜日は日付からしか出せません。「6/9」のように月日だけの記録だと、何曜日だったかが決まらず、集計から外すしかなくなります。

今回の集計でも、年の無い記録は使えませんでした。日付の欄は、年月日まで入る形に揃えておくのが最初の作業です。

2. 分母を「架電が1回で終わった企業」にそろえる

曜日ごとの接触件数をそのまま比べてはいけません。実測3のとおり架電量が曜日で違うので、多くかけた曜日が良く見えるだけになります。

率にするときも分母が大事です。何度もかけた企業を混ぜると、つながりにくい先が特定の曜日に偏って入り込みます。分母の決め方で数字が大きく変わることは、受付突破率を分母別に測り直した記事でも書いています。

3. 接触率と不在率を並べて見る

接触率だけを見ると「この曜日は弱い」で終わります。不在率と並べて初めて、打ち手が決まります。

私たちの見方はこうです。接触率が低く、不在・応答なしも多い曜日は、その曜日の未接触先を別の曜日に回す。接触率が低いのに不在が少ない曜日は、曜日ではなく受付での止まり方や話し方を疑います。

4. 1曜日あたりの件数が積み上がるまで判断しない

曜日で5つに分けると、1つの曜日に入る件数はすぐ小さくなります。今回のデータでは1曜日あたり1,809〜2,658社ありました。

件数が少ないうちは、偶然だけで率が数ポイント動きます。私たちは、1曜日あたり1,000社を下回るうちは途中経過として扱い、曜日の差を判断には使いません。

架電リストの記録の取り方から集計、再コールの回し方までをどう運用しているかは、サービス概要にまとめています。

このデータで、私たちが言わないことにしたこと

集計してみて、あえて書かないと決めたことが2つあります。

1つは、曜日別のアポ率です。集計はしましたが、曜日ごとに比べるにはアポの件数が少なく、差が偶然の範囲を出ませんでした。「◯曜日が一番アポが取れる」とは言えないので、この記事では接触率と不在率だけを使っています。

もう1つは、この結果をあらゆる業種に広げることです。今回の2プロジェクトは、どちらも法人・事業所の代表電話が中心のリストでした。定休日が平日にある業種や、部署直通の番号が載ったリストでは、形が変わるはずです。

外注先を選ぶときも、この点は見ておく価値があります。「テレアポは◯曜日がつながります」と即答する相手には、何を分母にした数字なのかを聞いてみてください。分母が出てこないなら、その曜日はどこかの一般論です。

よくある質問

Q. テレアポは何曜日にかけるのがいいですか

私たちの支援先2プロジェクトの実測では、担当者接触率は火曜の56.8%が最も高く、金曜55.0%、木曜53.3%と続きました。低いのは月曜49.4%と水曜49.0%です。ただし業種やリストで形は変わるので、自社の記録で確かめてから決めてください。

Q. 月曜日のテレアポは避けるべきですか

月曜は接触率49.4%と低い側で、担当者不在・応答なしも10.5%と多い曜日でした。避ける判断そのものは実測と食い違いません。ただし水曜も同じ水準なので、月曜だけを特別扱いする根拠にはなりません。

Q. 金曜日はつながりにくいですか

私たちの実測では、そうなっていません。金曜の接触率は55.0%で火曜に次ぐ2番目、不在・応答なしは4.7%と少ない側でした。「金曜は避ける」を前提に予定を組んでいるなら、一度自社の記録で確かめる価値があります。

Q. テレアポがつながりやすい時間帯はいつですか

今回の集計では時間帯を測れていません。架電リストに時刻が残っていないためです。代わりにおすすめしているのは、不在・応答なしだった先を、次は別の曜日・別の時間帯に回すことです。同じ曜日・同じ時間にかけ直すと、同じ理由で出ない可能性が高いからです。

Q. 自社の曜日別データを出すには何が必要ですか

架電日が年まで記録されていること、結果欄が最新の架電結果で更新されていること、同じ行が重複していないことの3つです。この3つが揃っていれば、架電が1回で終わった企業を分母に、曜日別の接触率と不在率は機械的に出せます。


記事のまとめ

  • 担当者接触率は火曜56.8%が最高、水曜49.0%と月曜49.4%が最低だった(支援先2プロジェクト・架電が1回で終わった11,084社)

  • 「狙い目」とされる火〜木の中に、最も高い曜日と最も低い曜日が同居している。一括りにすると7.8ポイントの差が消える

  • 「避ける」とされる金曜は55.0%で2番目。通説どおりにはなっていなかった

  • 曜日の差を生んでいたのは不在・応答なし。水曜11.9%・月曜10.5%に対し、火曜は1.5%だった

  • 架電量は月曜が16.5%で最も少ない。ただし接触率が同じ水準の水曜も、月曜と同じ扱いになる

  • 打ち手は曜日を捨てることではなく、不在・応答なしだった先を別の曜日に回すこと

「テレアポは火〜木」と決めるより、自社のリストで曜日ごとの接触率と不在率を並べて見るほうが確かです——これがこの記事の結論です。次にやることは、架電日を年まで残し、架電が1回で終わった企業を分母に、曜日別の数字を出すことになります。

手間がかかるのは集計の手前です。年の無い日付、更新されていない結果欄、まとめシートで重複した行があると、数えても比較になりません。今回の集計でも、記録を比較できる形に整えるところに一番時間がかかりました。

自社のリストで曜日の差を出せる状態か、出せないなら記録の取り方をどう直せばいいかを見てほしい場合は、ページ下部の「お問い合わせ」からご相談ください。曜日の決め方から再コールの回し方まで、あわせてお話しします。


執筆: 株式会社Woltz インサイドセールス支援チーム

株式会社Woltzは、BtoB企業のインサイドセールスを設計から実行まで支援しています。これまでに100社以上の新規開拓を支援し、継続率は99%です。

本記事の数値は、支援先2プロジェクトの架電リストのうち、架電日が年まで記録された分を集計した実測値です(平日に架電が1回で終わった11,084社・2025年6月〜2026年9月。社名・業界・商材は伏せています)。支援の進め方はサービス概要とサービス紹介資料をご覧ください。

関連記事:同じ先に何回までかけ直すかはテレアポの再コールは何回まで意味があるか、分母の決め方で数字がどう変わるかは受付突破率「平均20%」は本当かで書いています。

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